7月のうだるような炎天下のなか、若干ふらつきながらもとにかくペダルを漕ぎ出した
久しぶりにチャリンコに乗ってみると、やっぱり上り道はかなり脚がキツイ。日頃大した運動もしていないし、当たり前と言えば当たり前なんだが。。。
そのうえロードバイクのサドルは小さくて固く、ちょっと漕ぐと途端に尻が痛くなってくる。
汗だくで「ハァハァ」喘ぎながら走り、上りになると徒歩に切り替えて1時間ちょっと、何とかしまなみ海道のスタートラインとなる『来島海峡大橋入口』にたどり着いた。
しまなみ海道は今治から「大島」「伯方島」「大三島」「生口島」「因島」「向島」の6つの島に架かる「来島海峡大橋」「伯方・大島大橋」「大三島橋」「多々羅大橋」「生口橋」「因島大橋」のこれまた6つの橋を渡り、最後に向島から渡船で広島の尾道に抜ける全長80キロの文字通り海道コースである。
それぞれの橋の高さは50mから高い所で80m位あるので、そこからの瀬戸内海の海や島々の眺望は言うまでもなく素晴らしい。
そんなところを爽やかな夏の風を受けながら自転車で走り抜けるとは、さぞかし爽快であろうと思って来てみたが、現実はまだスタート地点に到達しただけの段階なのに、体力的にはすでにかなりヘトヘト状態である。
しかも橋を通過する時は、そのたびに螺旋状の坂道を上がっていかなければならず、これがもう吐きそうになるくらいキツイ。
それでも何とか来島海峡大橋の上にあがり、やさしく吹きつけるシーブリーズを頬に感じながら海上サイクリングをスタートした。
整備された自転車専用道路を走りながら眼下の景色を見ると、今まであまり気が付かなかったけど、やっぱり高所だけあって意外にコワい。
特に最初の来島海峡大橋は高さ80mと、海道の橋の中でも一番であり、高所恐怖症の人にはちょっとツラいかもしれない。
しかし海の色はどこまでも透明度が高く、コバルトブルーである。
久しぶりの夏の匂いを鼻腔に感じながら、全長4.1キロの最初の大橋を駆け抜けた。
最初の島である「大島」に上陸すると、次の「伯方・大島大橋」まで約10キロの走行距離だ。
目の前によくある田舎の田園風景が拡がる。
それにしてもこの大島にはサイクリストのための道案内や距離表示のサインがかなりきめ細かく設置してあって、自転車専用レーンも幅が広くて走りやすいように整備してある。
本当に初めて走る人でも、道に迷いようがないくらい懇切丁寧である。
次の次の島である大三島までは愛媛県なのであるが、何か愛媛県の行政のやる気が感じられる力の入れっぷりである。(まぁ金の出所は中央の補助金かもしれないが)
田圃と畑の中の舗装路をぐんぐん進んでいく
上り坂は体力の消耗を防ぐため徒歩にて進む
しっかし、ここではまっ昼間というのにほとんど人影を見ない。
時たま車とすれ違う程度で、外に人間がいない。
誰も歩いていない。 なんでやろ?
高齢者ばっかりで、暑い昼間は死ぬ危険があるから外出しないのかな?
よくわからんが、なんかとっても孤独な気分になってきた。
(しまなみ海道 夏紀行 ⑦に続く。。。)