しまなみ海道 夏紀行 ①

1.松山編

七月某日の午前九時半、羽田から松山に向けて機上の人となる。

これまで四国とはほとんど縁がなく、伊予の国に行くのはもちろん今回初めてである。

天候は薄曇り、途中積乱雲のため787の機体は多少揺れたが、四国に近づくにつれ眼下にたくさんの小さな島々が散見できるようになる。

瀬戸内海特有の景観に見とれているうちに、飛行機は定刻十一時に松山空港に到着した。

予定通り空港から連絡バスに乗り、今夜泊まるホテルに近い市内の大街道まで出る。

 

さて、まずは腹ごしらえである。

暫く見知らぬ商店街をぶらぶら歩いたあと、最初に目に留まった寿司屋に入ってみた。

ランチタイムだが結構繁盛している感じ。

一通り品書きを見たあと、生ビールとランチの握りを注文した。

ほどなく運ばれてきたお寿司を見ると、

「ん~、やっぱりシャリがでかい!」

なぜか関西系の寿司屋はシャリが多めで、下手をすると、小振りのお握りみたいな握りに出くわす時がある。

自分も関西出身だが、やっぱり江戸前の鮨の方が断然美味そうに見える。

そんなつまらない事を考えながら鮨をつまみ、ややほろ酔い気分で全日空松山ホテルに到着。
チェックインの時間には大分早かったが、フロントの女性が融通をきかせてくれて、やっとこさ重く煩わしいリュックを下すことができた。

部屋に入り休憩ののち、松山の市街マップを見ながら、散策コースを再確認する。

まずは松山城からいくかぁ。。。

照りつける陽光のなかホテルを出て、大通りを渡ればすぐに松山城に続くロープウェイ街という緩やかな坂道に入る。

5分ほど歩くと、ロープウェイ乗り場の入口に辿り着いた。中に入って切符を買い乗り場に進むと、小説「坊ちゃん」に出て来る袴姿のマドンナの格好をした可愛いお姉さんに促され、ロープウェイに乗せられた。

松山城ロープウェイ乗り場

 

ロープウェイはこんな感じ

 

二分ほどのあっけない遊覧で8合目まで到着、そこから山頂にある本丸までは徒歩で十0分ほどの道のりである。

(しまなみ海道 夏紀行 ②に続く。。。)