Categories: エッセイ

夏が来た

今年もまた夏が来た

蒼穹に白雲が湧き上がり、猛々しい表情になった。

見上げていると、遥か遠い日の、幼い時の懐かしい記憶がフラッシュバックする。

夏のまばゆい光に眼を細めることもなく、噴き出す汗を気にもせず、心も体も躍動していた感覚が脳裏に甦えってくる。

あの頃感じていた、来る夏に対する譬えようもないほどの高揚感が体中に漲ってくる。

うん、いいじゃないか。。。

この素晴らしい夏の日に、無心で遊んだ少年時代に帰ろう。

この今日というかけがえのない自分の人生のひと時を満喫しよう。

あらゆる束縛を振り払い、思い切り翼を拡げて、今年の夏に身を委ねよう。

歳を重ねるとともに、冬枯れのような寂寥感に苛まれていた心に、夏の光を取り戻そう。

時間を忘れて、野山を駆け巡ろう。

しばらく忘れていた弾けるような笑顔で友人と語り合おう。

夏は老いさらばえて疲れた心を、何もかもが真っ盛りだった時間へ連れ戻してくれる魔法の季節だ。

 


 

また夏がやってきますね。

今年も無邪気な子供の頃に戻って、忘れられない夏にしたいと思います。

だんくろー

ごくごくフツーの会社員。 仕事はほどほどに、Sax演奏、一人旅、飲み歩き、歌舞伎鑑賞、読書をこよなく愛す。 老後は「旅をするように生きる自由人」になるのが夢。

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だんくろー