Categories: SAX修行

あの「Blue Note Tokyo」でgood Performanceを目指す ②

マイ・フーリッシュ・ハート」の練習を始めてからひと月。

毎週土曜のレッスンのほか、平日帰宅後の30分~1時間の練習を継続し、一通りの譜読みは終了した。

この年末年始は休日を利用して、運指の苦手なパートや細かい強弱や速さの確認・調整をする予定である。

演奏するのにそれほど難解な曲ではないが、それだけに奏者の表現スキルが試される曲であり、本番までにまだまだ習得しなければならないことは多い。

それにしてもこの曲は演奏すればするほど良さが分かるというか、なんとも味のある曲だと思う。

私が初めてこの曲を聞いたのは、ジャズピアニストのビル・エヴァンスの演奏であったが、彼が背中を丸めてずっと視線を鍵盤に落としたまま奏でる、どこか寂しげな悲しい音色に妙に魅かれたことを思い出す。

長年の薬物中毒の末に亡くなった彼の人生に曲調を重ね合わせていたせいかもしれないが、それほど抑揚も派手さも無い、何ということのない静かな曲なのに、なぜだか噛めば噛むほど味が出てくるスルメのような曲なのだ。
繰り返し聴くほど美味になっていき、全く飽きない。

今回は自分が自主的に選曲したわけではないが、この曲が演奏曲で良かったと思う。

自分が心の底から良いと思う曲で大舞台にチャレンジできることは幸福であり、やる気も倍増する気がする。

年が明ければ3月なんてあっという間である。

これから3月の本番まではたとえ10分でも必ず毎日この曲を吹くことをノルマとする。
自分の身体の隅々までの細胞が覚えるまで練習しなければならない。

「Blue Note Tokyo」で最高のPerformanceをするために。

あ~ 考えたら、緊張してきた。

だんくろー

ごくごくフツーの会社員。 仕事はほどほどに、Sax演奏、一人旅、飲み歩き、歌舞伎鑑賞、読書をこよなく愛す。 老後は「旅をするように生きる自由人」になるのが夢。

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だんくろー